あなたの視線
「そろそろ始まり
ますので式場に
お願いします。」


チャペルの人に案内された

ふと由香里を見ると
まだニヤニヤしている‥


式が始まった。
蜜香さんがお父さんと
真っすぐお兄ちゃんの
いる方向にゆっくり
進んでゆく。

お兄ちゃんは蜜香さんの
腕をお父さんから引き継いだ。すでに泣いていた‥。

誓いの言葉や、
指輪の交換、キスが
神父の言葉で進めら
れていった。


お兄ちゃんはすでに
ボロボロに泣いていたが
蜜香さんも泣いていた。

私の隣ではお母さんも
ハンカチで顔を隠して
涙を流していた。


二人は本当に幸せそうだ。

お兄ちゃん、蜜香さん
絶対幸せになってね!



式がおわり、全員が
外にある庭園にでた。


花に囲まれたその庭園
ではパーティーの準備
がされていた。


新郎新婦が出てくる扉
の前にみんなが並び、
花吹雪が入ったカゴを
持って二人が出てくる
のを待った。


私は誠也さんの姿を
無意識に探してしまって
いた。しかしたくさんの
人達の中から見つけるの
は困難だった。
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