あなたの視線
「そんなことない
ですよ!絶対!」


誠也さんは笑っていた。


「それじゃ、俺は
そろそろ帰ろうかな。」


「えっ!もう帰る
んですか?」


「うん。終わらせなきゃ
いけない仕事があって。
聡によろしく!」


「はいっさようなら」


彼は手を振って人込みの
中へ消えて行った。


もうちょっと‥
話していたかったなぁ。






「さくら〜!」


「あっ由香里!
どうだった?」


「無理だよ〜!
お姉様パワーには
かないません!!」


「ははっ。みんな
すごかったもんね」


戻ってきた由香里は、
折角キレイにまとめてい
た髪が少し乱れていた。





夕方、家に帰ると
1番にお風呂に入って
汗を落とした。


部屋に戻ると、今日一日
のことを思いだしていた。

再び会えた誠也さんの
ことがまぶたを閉じても
浮かびあがり、
少しドキドキする胸を
沈めながら
私は眠っていた。
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