ハチミツ
あたしと彼は
ー翌日ー
優衣ちゃんに昨日のことを報告した。
すると「よかったね」って言って、あたしの頭をなでてくれた。
そして、放課後。
「美桜、帰ろ。」
「うん!」
あたし達は優衣ちゃんにばいばいを言って、いつもの家路についた。
でも、昨日までとは違う。
手をつないで、おしゃべりしながら。
そうしていると、時間はあっという間にたって、もうあたしの家に着いてしまった。
「じゃあ、また明日!」
あたしは手を振って、家の中に入ろうとした。
「美桜!」
玲央に呼ばれて、くるっと振り返る。
と、突然。
唇に、温かいものが触れた。
「ばいばいのちゅー」
「なっ…!?」
いきなりなにを…!?
「…嫌だった?」
そんな、子犬みたいな目で見ないでよ。
「…や、じゃ、ない…」
あたしの答えを聞くと、玲央は満足げに笑って、もう一度、あたしにキスをした。
やっぱり、玲央とのキスは
とびきり甘い
ハチミツの味がした。
Fin.