砂時計
その日




またレオ君に会えた。




「ねぇ




ちょっとついて来て」





いきなりそう言われて



手をギュッと握られる。


その瞬間ドキッとする。


「ちょっ! 



レオ君っ……手!」





「あっごめんっ……嫌?」





私の顔を覗くようにして




レオ君が尋ねる。






その顔がまた



格好良くて






ドキッとしてしまう。



「いっ嫌っ……じゃない」





仕方なくそう答える。


握られた手が汗ばむ。





< 11 / 356 >

この作品をシェア

pagetop