砂時計

~不思議ちゃん~

「梨奈! おはよっ」


友達の声。



「まだ寝てた? ごめんごめんっ」



「いい」



「そっ? じゃあ学校行って来る」


「じゃあ……」



手を振って見送ると、友達は笑顔になる。



「あの子……誰だっけ?」



名前も知らない子。


あぁ……そっか。


私があの子の事を忘れてるだけか。



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