激甘カレは超セレブ


いつの間にか沢山並んだ、おつまみ達をちょんちょんお箸でつつきながら。


「まさかうちの社長があんなに若いなんて思わなかったんだもん。」


そうなのよ。奥さん。


「いや…誰に言ってんの。」


あはは、失礼。

また暴走するところでしたわ、お嬢さん。



「半年に一度は絶対顔出してる筈なんだけどなぁ。ほら、うちが企画してる上半期と下半期の、社内定例会。”第一”のあんたは絶対参加してたじゃん。」


ん~、あったか?そんな会。


暫く思案するも浮かんでは来ない。


定例会って?
第一営業部がそんな会に参加してた?
あの糞が付くほど忙しい部署が。



「じゃあ、半年に一度の無料の飲み会ならわかる?」


それならわかるよ。

あたしの楽しみだったんだから。

堅苦しい部署は接待も多かったからね。そのお陰でアルコール強くなった。
楽しくないお酒がね。



で、唯一気を使わなくてタダ酒が飲めるのが、社内で開かれる飲み会だった。


「そこ、定例会ね。」


おっつ。
すまない、かおりん。



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