激甘カレは超セレブ


「でも本当なの?」


まさか心の声を、本当に声に出してたなんて。


「………あたしも信じたかないわよ。」


「るいが社長秘書ねぇ……。」



シカトかよ。突っ込んでくれよ。
てか、突っ込んでください。



「社長が直々に指名したってことよね。」


「まぁあれが本当に社長本人なら言われたし、秘書ボスの安達さんからも通達受けたし。そうゆいことなのかも。」


ツイてなさすぎよね、あたし。



「凄いじゃない!なんで第一線に居たるいが今更秘書なんかにって思ってたけど、そういう事ね!」


「………は?」


何がどう凄いんだか。

秘書だぜ?秘書。


誰に付いたって同じ事じゃないのさ。


あたしからしたら、格下げだし。

そもそも第一営業部から秘書課って、仕事内容違いすぎじゃん。



だというのに。
どうしてだかテンション上がりまくる香里。


一人ケラケラと腹を抱えて悶えてバンバンテーブルを叩く姿は、どう見てもいつもの綺麗キャラ香里さんではない。

決して。


う~ん、これはまさしく……



アゲぽよ~♪



し、失礼っ!
古いだなんて、あたしの耳には聞こえないっ。



とにかくっ!!


「何がそんなに面白いんだっ!?あたしにも教えてっ!」


思わず身を乗り出してしまったけど。



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