激甘カレは超セレブ
…………。
実はさ、敬語使うタイミングを逃しちまったらしいあたし。
新入社員と思って荷物を運ばせた相手が社長だなんて、ね。
どこで切り替えようかと思ってたら、こんなとこに現れちゃうし。
一体何がどうなってるんだか。
隣に佇む可憐な花を……
じゃなかった、社長を盗み見してみる。
うわっ。
眩しすぎて目がイカれちまう!
なんでこんなひょろっとした、若くて爽やかな男が、あんな斬新なデザイン画を描けるんだろう?
もしかして、かくし球でも居るのか?
むむ、そうだとしたら一大事だ。
あたしが7年間も情熱を注いできた会社のトップが不正だなんて、マジで勘弁。
そう。
うちの会社は、ジュエリーデザイン権、販売会社。
あたしはその営業部、
だった。