毒舌メイド 【完】
第一、私だって驚いたんだから。
そういう暇も無く、お母さんは顔を赤くさせ叫んだ。
「黙りなさい!!」
お母さんがその手を振り上げて、
――バシンッ
駿が目を見開く。
私は頬を抑えながら、ポツリと呟く。
「……お母さんは、いつも……理想を押し付けてばかり」
「真桜、ごめん。……行こう」
そう言った駿と部屋に戻ると、駿は私に頭を下げた。
九十度に頭を下げる所をみると、やはり優等生だった時の癖は残っているらしい。