毒舌メイド 【完】




「あ……いえ。なんでもありません。それより、コーヒーでもいかがでしょうか?」


「ん、よろしく」


私の仕事に集中しなきゃ。


コーヒーを淹れながら、赤いはずの頬を冷ますように努力する。


――コンコン


悠馬は仕事やらなんやらで忙しそう。


ここは私が開けた方がいいかな……なんか、これ、新婚さん……みたい。


再び頬が赤くなりそうで、私は慌ててドアノブに飛びついた。


――ガチャ……


「な、何のご用でしょうか。悠馬様は今仕事をしていらっしゃるので、ご用があるのでしたら――……」



< 116 / 308 >

この作品をシェア

pagetop