毒舌メイド 【完】
私は顔を上げて、固まった。
「真桜、完璧な仕事だな」
感心したように言うのは、不良執事。
「……駿、仕事しなさい」
「〝遊園地、乗り物乗り放題券〟と書いてありますよ、悠馬様。息抜きにいかがですか?」
王子様のように優雅な動きで、悠馬に紙を渡す。
……そっちも完璧な仕事じゃん。
「遊園地ー? 興味ねーよ、んなもん。幼稚園児じゃあるまいし……」
「でしょうね」
駿は「これどうするんだよ……」と呟きながら、押し返された券を見た。