毒舌メイド 【完】
*+*+*+*
「はーい、足元に気を付けて下さ~い!」
――― ゴトンッ
観覧車?
大きい・・・・・・無駄に大きい。
初めて見た・・・。
「真桜、なんでアイツと手を繋いでるんだよ。」
「はぁ?」
「・・・・・・ムカツクなぁーっ!」
意味不明・・・・・・でもないかも。
「ヤキモチなんて、悠馬に似合わない。」
「や、ヤキモチじゃねえぇぇぇぇ!!!」
・・・・・・ヤキモチじゃん。
何に対して妬いているかは知らないけど。
――― ゴトン・・・
悠馬が私に近づく。
顔の距離、只今4センチ。
これ・・・どういう意味か、この男は知っているのだろうか?
「俺・・・・・・いつも我慢してるけどさ。男だよ?」
「だから?」
私がそう言うと
「・・・・・・何も・・・わかってねぇー。」
と言って悠馬は、私の隣に座った。
重い沈黙が、私たちの間に流れた―――・・・。
わかってないのは、悠馬だよ・・・・・。
そう呟いて、私は自分の赤く染まった頬を抑えた。