毒舌メイド 【完】
あの、古森サヤってヤツのせいじゃないのか!?
と思った瞬間。
―――― ザバァッ
「・・・・・・・・・・・・。」
水・・・? なぜ、水が? っていうか、ココ男子トイレで・・・。
個室の中で・・・。
もしかして・・・またあの女?
「ったく。ホントいい加減に―――・・・って、ハンカチも濡れてるし。」
最悪だぁ~~~っ! 今日の朝、嫌な予感がしたんだよなぁ~っ!
びしょ濡れになりながら、トイレを出ると・・・
「お疲れ様。どうしても欲しいんだったら、タオルあげるけど?」
「・・・・・・欲しいに決まってるじゃん。真桜、ホント用意周到だよな。」
「一応、メイドだし・・・。そんなこと言っても、優しくしないからね。」
少し、頬が赤くなった気がしたけど、真桜がすぐに目を逸らして、顔を伏せてしまったから、分からない。
けど、俺の顔が、真桜のそんな態度のせいで、赤くなっているのが分かる。