毒舌メイド 【完】
「へぇー。」
レオは、私を見て、急に真剣な表情になった。
「俺さ。結構マジだったんだよなー。・・・・・・本気で、好きだった。」
「・・・誰を? っていうか、過去形?」
「うん。過去形。その子、好きなヤツができちゃったっぽいし。」
私は、なぜ、レオの恋愛話なんか聞いてるんだろうか・・・。
「サクラ、顔に出てるよ? 『あー、面倒』って。」
図星・・・なんだけど・・・いや、ただの偶然だろう。
「レオー。私、帰る。」
「ふーん。ま、恋する乙女ってところか。」
「は?」
レオは、ニコッと笑って、
「そーゆーこと。恋心っつーんだよ、それ。」
私、何も聞いてないよね?
そう思った時、屋上に来たときに、言ったことを思い出した。
もしかして・・・やっぱ、盗み聞きしてた!!
「バカレオ!!」
私は、スタスタと屋上を出る。
レオの笑い声が聞こえて・・・腹が立つッ!