毒舌メイド 【完】
「・・・熱・・・移る。」
私は、悠馬の肩を押した。
「・・・いい。ここに居る。」
「は? 何でよ・・・。」
なぜか、鼓動が早い。
「だって、腹減ったし。食いもん、なんかねーか?」
悠馬は、こういう最低なヤツだった・・・・・・。
「・・・後で、作る。」
「マジ? サンキュ!」
悠馬の、屈託のない笑顔を睨みつける。
私の苦労を、知らないで・・・・・・。
「・・・ムカツクから、自分で作れ。」
「え、えぇーっ!?」
私は「ふん。」と、そっぽを向く。
私は今、熱なんだけど。
熱って、わかります? 悠馬様?
グラグラするんですよ? そこに、超面倒臭い男がそばに居られて、大迷惑ですよ。
・・・・・・なんて思うと同時に、イライラが増していく。
イライラする・・・。
ついでに、グラグラする・・・。