毒舌メイド 【完】
でも、まぁ、これが真桜だよな・・・。
「じゃ、行くか。」
「何で、悠馬が仕切ってるの?」
「男だから!」
「なにそれ。意味不明。」
呆れたように笑う、真桜。
本当は『真桜が笑った!!』とか言いたいけど、言ったら怒りそうだし・・・やめた。
玄関を出ると、容赦無く、冷たい風が俺たちの体を冷やす。
真桜にさりげなくマフラーを巻くと、驚いたような顔で俺を見た。
「っあ、嫌だった?」
「・・・別に。悠馬が、寒いでしょ?」
「ん? あぁ・・・大丈夫。俺、暑がりだし。」
「・・・じゃあ、ありがとう・・・。」
嬉しそうにマフラーを触る真桜。
それを見るだけで、俺は嬉しくなる。