毒舌メイド 【完】
真桜、居ないのか・・・。
いつも2人で歩いてる道が、今日は何故か長く感じる。
「おい、成本。遅刻か。」
あ、遅刻した。
「すいません。」
ダメだ俺。すごい、調子悪い。
俺は、一応頭を下げた。
「もういい、座れ。今日は、転校生が来てるんだ。」
と、俺の後ろに目線を向ける先生。
俺は、後ろを振り返った。
「ちょ、す、スミマセーン!」
ピョンピョンと飛び跳ねる女。
「あ? あぁ、ゴメン。」
俺は席に慌てて向かった。
「あ、ありがとうごじゃいます! って、かかか噛んじゃった!」
ドッと笑いが起こる。
なんか、元気な奴だな・・・(無駄にだけど)
メガネをかけ直して、笑顔で言う。
「東城 美音(トウジョウ ミオ)です!」
満面の笑顔!!
真桜じゃ、考えられないな・・・。