毒舌メイド 【完】
何気なくそのメイドを見た瞬間、目を見開いて固まってしまった。
「悠馬。こちらは、メイドの水城真桜さんだ。これから、仲良くするんだぞ」
「よろしくお願いします」
感情のこもらない声で、淡々と言って頭を下げるヤツ。
俺はただそれをあんぐりと口を開けてみる。
無様な顔だったかもしれないが、そんなことを気にする余裕が無い。
「え…………はぁ?」
このメイド、学校で〝毒舌クイーン〟で有名な……アイツ、じゃないのか?
よし、間違っててもここは聞くに限る。
メイドの名前、本当に俺の聞き間違いじゃなく……水城真桜。と言ったのか。