毒舌メイド 【完】
何なんだよ。案内しろっつったの、舞人じゃんか。
「・・・あの女の部屋は?」
「あ? 何でだ?」
「・・・・・・企業秘密。」
「なんだよ? ま、いーけどさー。」
変なの。愛華の部屋なんか知って、どーすんだか。
てか、企業秘密って・・・変なこというヤツ。
「ここ。ピンクのドアだから。パッと見で、分かるよ。場所忘れても、覚えられるだろ?」
「・・・・・・正直、引いた。」
「おいおい。ホント正直だな。ま、俺もそーだったけど。」
初めて来たとき、引いたというか、ドン引きだったよ。
この屋敷は、お化け屋敷みたいなのに。
ここだけ・・・何というか・・・・・・雰囲気というか、オーラ? が、めっちゃくちゃキラキラしてんの。
屋敷自体は、どよ~~んとしてるのに。
「・・・ピンク、悪目立ちしてる・・・。あ、あんたの部屋も教えて。」
「ん? お、俺っ!? なんで?」
「・・・・・・ダメ・・・だよな。」
メガネをかけ直して、目を泳がせている舞人。
「・・・いや、別にいーんだけどさ。」