毒舌メイド 【完】
俺は、その返事に満足して、教室を出る。
すると、親友が俺にのしかかってきた。
「うおっ! おもっ!」
「ははは! 俺、見てたぞーっ! 山本愛華を、デートに誘ってただろっ!」
「っるせー!! 黙れよっ!」
俺だって、恋ぐらいするっつーの!
「でも、初恋がアイツかー。」
親友は、うーん・・・と、気の乗らない様子。
「・・・なんだよ?」
「あ、いや・・・アイツの両親、いい噂聞かねーし・・・。」
「両親が何だよ。愛華には、関係ない。」
「おー。熱いねー。」
「うっさい!」
俺は、この時気にしてなかった。
両親の事なんか。
愛華に告白することだけ・・・―――自分の事だけ、考えていたんだ。