毒舌メイド 【完】
「ほら、愛華。おいで・・・。」
「い、いやだ・・・っ!」
おっさんから、どんどん離れていく。
「・・・愛華、行けよ。俺より、頼りになるし。」
「嫌だ・・・っ!」
「行けよ。」
「イヤ・・・!」
「行けっつってんだろっ!」
愛華の肩が震える。
「俺は・・・っお前と関わりたくないんだ。」
「な、んで・・・?」
「・・・嫌いだからだよ。」
喉が、ひりひりする。
閉塞感が、俺を襲う。
「・・・嘘・・・でしょ?」
「嘘なわけ、無いだろ。これでいいと思ってるよ。お前に、この事が言えて、後悔してねーよ。」
俺は大嘘つき。
ホントは、めちゃくちゃ後悔してる。
〝嫌い〟なんて、言う必要なかったのに・・・。