毒舌メイド 【完】
「サンキュ、サクラ!」
アイドル並みのスマイルで、水城からコーヒーを受け取るレオ。
「なぁ、サクラがこのコーヒー淹れたのか?」
「いいえ。厨房の方が淹れてくださいました」
その言葉に、俺は呆れたように言った。
「お前、そういうのは水城が淹れろよな。女だろ?」
「……コーヒーは淹れた事が無いので」
悔しそうにそう言って、水城はそっぽを向いた。
……なんだよ、コイツ。
一応、そんな悔しそうな反応もするのか。
そう思っていると、水城は時計の方を見て首を傾げた。