毒舌メイド 【完】
コイツが、今日来る予定の“駿”――……?
水城の方をチラリと見るけど、何も言わずにただ立つだけ。
おい、知り合いならなんとか言えよ!
そう思っていると、目の前の男が口を開いた。
「初めまして。僕は、水城駿。真桜の双子の兄です」
「え? 双子?」
それを聞いて、安心している自分に驚く。
そこでやっと水城が口を開いた。
「……駿、キモイ」
「はぁ? しょうがねぇだろ。あのクソ親父に言われたんだぞ? チッ、面倒くせぇ…」