毒舌メイド 【完】
「双子が一緒に周るの、おかしいですか? それとも……」
水城はいったん言葉を区切って、
「嫉妬、しましたか?」
その女子は顔を赤くして、肩を小刻みに震わせた。
「……駿君の兄妹だからって、調子に乗らないで!!」
手を上に振り上げ、誰かが止める間もなく水城の頬に――……
―― バチーンッ
駿が目を見開く。
その表情が気になったが、俺はそれを無視して真桜に駆け寄った。
「おい、水城。大丈夫か?」
「大丈夫です……慣れてますから」