毒舌メイド 【完】
―――― ぺしっ
緊張感のない叩き方に、周りが唖然としてしまう。
水城は、頬を軽く触れる程度に手を下ろしただけだ。
な、何をしたいんだよ……?
疑問に思いながら、俺は水城を見つめた。
「な、何よ!! バカにしてるの!?」
女がキッと水城を睨む。
水城はそんなのお構いなしに、ニコリと笑った。
「別に? 楽しいのかなって思って、真似しただけ。ちょっと意地悪なこと言ってごめんね」
「なに……意味わかんないっ!」