毒舌メイド 【完】
水城は、困ったような嬉しそうな、複雑な表情を浮かべて微笑んだ。
「ありがと」
その時の駿の表情が何故か悔しそうにも見えて、俺は疑問を持った。
なんで? 嬉しいはずだろ。
それを聞こうと思ったけれど、先生に早く仕事をしろと言われて、聞くことはできなかった。
その後、文化祭は無事成功。
俺は、水城の言いたいことを聞くため、屋上に……行くんだけど。
駿が俺を呼び止めて、目でこっちに来いと命じる。
執事に命令される意味は分からないが、渋々駿の方に向かった。
「……悠馬。真桜と話すのか?」