200歳の孤独なヴァンパイア
〔ありがとう…〕
小声でお礼を言うと 滝川くんは口を開いた。
〔教科書忘れたんだけど見せてくれない?〕
滝川くんはあたしの教科書を指でさしながら言ってきた。
〔はい…〕
緊張してるのか あたしは丁寧語で返事してしまった。
あたしが教科書を見せようとして身を乗り出しても 滝川くんは机を持ってこようとしなかった。
〔滝川くん、机持ってきて〕
あたしがそう言うと
滝川くんはキッと睨んで眉を歪めた。
(え…?)
そのままだったので あたしの机を移動させることにした。
(なんか…難しい人…?)