*あおいきといき*
結局作業が終わったのは
閉館時間の30分前だった。


合計4枚になったレポート用紙。後はこれを英文に
書き換えれば作業は終了だ。

これは分担してやろうという事になり1人1枚ずつ担当した。





外に出るともう辺りは
真っ暗だった。

春だししょうがないよね…。

なんて1人呑気に考えてると

『なあ…この暗さの中
女の子1人で帰らせるのは
危ねえし、それぞれ家まで
送ってかないか…?』

と高橋君が言った。



あー確かに危ないよね。
山中さん可愛いし、どっかで
誘拐されちゃいそうだ。



『それもそうだな!
竹内さんって家どこら辺?』

そう富口君が聞いてくる。


「え…?
私の家は神田の近くだけど?」

『じゃあ俺が送って行く。』


えっ…?
送って行くのは
山中さんだけじゃないの??

しかもなんで高橋君??


ハッ!!
山中さんの顔が…
可愛い顔が怖くなってる!

ちょちょ…と
半端なく睨んで
くるんだけども!?


『えー晴斗ぉ??
詩織の事送ってくれないの?』
そう言いながら
可愛いく高橋君を見つめる彼女

しかし…

『山中ももちろん送るよ?
瞬太がね。なっ瞬太?』


『おうっ!
帰ろうぜ詩織ちゃん。』


高橋君は山中さんの
可愛い視線をまるっきり無視…

彼の場合は気づいてないだけか


『えー詩織は瞬太じゃなくて
晴斗と帰りたいのっ!』

そう言って両頬を膨らます。




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