時を越えた日記

僕は、今日の彼女の日記に、

疑問を抱く。

「新刊コーナー？なんで三年前

の本が・・。」

日記の、最初のページを見ると

２００１　diary

と書かれていた。

９月３日　晴れ

いきなり変な質問だけど、

今そっちは西暦何年ですか？

その本が出たのはもう、三年前。

それ以来、僕の本は、一冊も

出ていません。

９月４日　晴れ

またまた驚きです。

確かに今こっちは２００１年。

三年先にいる人と、交換日記してるなんて

すごく不思議。

でも、とても素敵な事だと思います。

新作、すぐに読めないのは残念ですけど

あきらめずに書いてください。

楽しみにしてます。

「はぁ～、こういうの書けば、受けると

思ったのか？」

「いや、別にそういうわけじゃ・・・。」

「今のお前には、本当に書くべき

事なんてない。ちがうか？」

９月５日　曇り

とうぶん、新作は出せそうにありません。

自分には才能がない。

そう考えると、不安で死にたくなります。

これは、物を書く人間じゃないと、

わからない事かもしれないけど。