愛す、ということ
教室に居るのも、しんどくて、あたしは勝手に早退した。
来なきゃ良かった。
家に帰ると、誰もいない。
ま、当たり前か。
優斗は普通に学校行ってるから。
制服を脱いで、部屋着に着替えた。
掃除をしようと、机に手をつき、立ち上がろうとすると、
写真立てが落ちた。
「やばっ!」
思わず声を出した。
割れてしまったから。
「どうしよっ……」
優斗が学校の友達と写ってる写真。
それには、傷が入らなくてすんだ。
その写真を手に取ると、二枚重なってるのが分かった。