愛す、ということ
「ある日、見てしまったんだ。李香が携帯持って泣いてるとこ。」
「……え……?」
「頻繁に嫌がらせのmailが来てたみたいなんだ。全部、全部俺のせいだった。」
「何で、優斗のせい…?」
「俺と付き合ってる李香にひがんでた奴らが嫌がらせ…イジメをしてた。」
そうだったんだ…
「俺は李香を守りたかった…だから…」
優斗は泣いてた。
「俺と離れたら、李香は楽になれんぢゃねぇかって…だから別れよう、って言った。それがあいつが死ぬ前の日だ。」
…それが原因…?
「何があっても離しちゃいけなかった。李香を一人にしちゃいけなかった。俺は結局あいつを…李香を苦しめただけだった。」
言葉が出なかった。
「最後にあいつ、言ったんだ。」
「『絶対に幸せになってね。あたしがいなくても、また誰かと変わらず、あたしの大好きな優くんの笑顔で笑ってて。そしたらあたし幸せだから…』って」