愛す、ということ




優斗といるとドキドキして、調子くるう。



自分でもびっくりするぐらい、優斗が好きなんだ。




病気の事、優斗が知ったらどう思うんだろう。




月日が経つにつれて、言いづらくなってきた。




「腹、減らね?」




時計を見ると、14:00。




ある程度乗り物を制覇したあたしたちは
お昼を食べる事にした。





「結構乗ったよねっ」




「そーだな!気分悪くなったりしてねーか?」




「全然大丈夫っ」




「そっか。ならよかった」




「…あ、のさ、」




「ん?どーした?」




「連れてきてくれて、あり、がとう。」



照れながらも、ちゃんと言えた。



ありがとう。



ってずっと言いたかったから。




「どーいたしましてっ♪こちらもいーもん見れたんでっ」




「?」




いーもん?




「沙樹菜の笑ってるとこ」



あたしが笑ってるとこ?




「お前は笑顔が一番なんだから、ずっと笑ってりゃいーんだよっ♪」




「なに、いきなり真面目っぽいこと言ってんの?」




嬉しいのに、やっぱり素直にはなれない。




「なんだよっ!誉めてんのに!」





「あははっ(笑)」



< 76 / 83 >

この作品をシェア

pagetop