愛す、ということ
他愛ない会話。
それだけでもあたしは幸せだった。
こんな普通にありふれた会話もいつかは出来なくなるのかな。
薬や財布、手に持ってた荷物を引き出しに入れて、朝ご飯を作った。
「はい、どーぞ」
「ありがとな!いただきます♪」
「いただきます。」
「あ、そーいやーさ、ハンコってどこにあるか知らねー?」
「それなら確かこのあいだ引き出しに入ってるの見たよ。」
「さんきゅー♪」
「なんでハンコ?」
「宅配便が来たとき無くて困ったからさ、(笑)」
「自分の家の事ぐらい覚えとけよ、」
「つめたいなー(笑)」
「あはは(笑)」
このときは、あと数時間後に起こる出来事なんて知らず、ただただ幸せを噛み締めてた。