嘘吐きの涙


ふーん、わざわざ・・・かあ

長ったるい形式的な入学式は終わり、クラスに行くことになった

なったはいいけど、私残念なことに方向音痴

クラスってどこやー

地図なんて苦手だから見る気も起きなくて・・・

「あれ!?さつきちゃん!?」

後ろから聞こえたこの声に、ちょっとだけ・・・ちょっとだけだよ!

安心した

「いぶき・・・」

「さつきちゃんいぶきと同じクラスだよね!?一緒にいこっか」

笑ってそう、言ってくれた

「ん・・・」

二人並んで、無言で歩く

「ねえ、いぶきはさ」

「んー?」
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