三度目のキスをしたらサヨナラ
思えばソウは、いつだって私の背中を追いかけてくれた。
最初の日は、『ラーメン うちだ』を出てすぐ。
手を掴んで私を引きとめて、髪に絡まった輪ゴムのことを教えてくれた。
あの無邪気な笑顔で、少し強引に、私の心に入り込んできた。
一度横断歩道で別れた後も、私が泣いているのを心配して、この場所まで探しに来てくれた。
次の日もそうだ。
駅のロータリー手前の横断歩道。
ソウは、別れを告げて信号を渡ろうとした私の手を掴んだ。
そして手を繋いだまま、信号が再び青に変わるまでの1分間を過ごした。
思いがけず延びた、私たちの時間。
その時私は、ソウを意識して、ドキドキして──
3日目は漁港からの帰りのロータリー。
車の中から私を呼び止めて、携帯番号を教えてくれた。
それから、昨日だって。
蒼太を探して混乱していた私を止めてくれたのは、
やっぱりソウだった──。
その時、
(ミナさん!)
ソウの声が聞こえた気がして、私は後ろを振り返った。
最初の日は、『ラーメン うちだ』を出てすぐ。
手を掴んで私を引きとめて、髪に絡まった輪ゴムのことを教えてくれた。
あの無邪気な笑顔で、少し強引に、私の心に入り込んできた。
一度横断歩道で別れた後も、私が泣いているのを心配して、この場所まで探しに来てくれた。
次の日もそうだ。
駅のロータリー手前の横断歩道。
ソウは、別れを告げて信号を渡ろうとした私の手を掴んだ。
そして手を繋いだまま、信号が再び青に変わるまでの1分間を過ごした。
思いがけず延びた、私たちの時間。
その時私は、ソウを意識して、ドキドキして──
3日目は漁港からの帰りのロータリー。
車の中から私を呼び止めて、携帯番号を教えてくれた。
それから、昨日だって。
蒼太を探して混乱していた私を止めてくれたのは、
やっぱりソウだった──。
その時、
(ミナさん!)
ソウの声が聞こえた気がして、私は後ろを振り返った。