三度目のキスをしたらサヨナラ
「いいんじゃない? あの時、私だって彼のことを考えてたから、そこらへんはお互い様。……それに、あのキスのおかげで気持ちが楽になれたしね」
「え!?」
さっきまでのうな垂れた様子はどこにやら。
私のその言葉に反応して、彼が嬉しそうにこっちを向いた……ような気がした。
斜め上の角度から、確かに彼の視線を感じる。
だけど私は気恥ずかしくて、彼の顔を見ることができなかった。
……やばい。
なんだか、昨日のことを思い出して、意識してしまう。
一方の彼は、すっかり元の様子に戻っていた。
「本当に? 楽になれた?」
そう言うと、勘弁してって言いたくなるくらい顔を近づけて、私の顔を覗き込む。
「本当よ。あの時、あの場所から立ち上がれないと思ってたけど。でも、あなたが言ったとおり、寂しさを半分にしてもらったみたい」
「そうかぁ……」
恥ずかしさをごまかすために、沈黙を避けるために、私は「まあ、色気とかムードみたいなものは、なかったけどね」と慌てて付け加えた。
そのとき。
「ねえ」
早足だった歩調を元に戻しながら、彼は言った。
「ゲームしない?」
そして。
面白いいたずらを思いついた子供のような、無邪気な笑顔を私に見せた。
「え!?」
さっきまでのうな垂れた様子はどこにやら。
私のその言葉に反応して、彼が嬉しそうにこっちを向いた……ような気がした。
斜め上の角度から、確かに彼の視線を感じる。
だけど私は気恥ずかしくて、彼の顔を見ることができなかった。
……やばい。
なんだか、昨日のことを思い出して、意識してしまう。
一方の彼は、すっかり元の様子に戻っていた。
「本当に? 楽になれた?」
そう言うと、勘弁してって言いたくなるくらい顔を近づけて、私の顔を覗き込む。
「本当よ。あの時、あの場所から立ち上がれないと思ってたけど。でも、あなたが言ったとおり、寂しさを半分にしてもらったみたい」
「そうかぁ……」
恥ずかしさをごまかすために、沈黙を避けるために、私は「まあ、色気とかムードみたいなものは、なかったけどね」と慌てて付け加えた。
そのとき。
「ねえ」
早足だった歩調を元に戻しながら、彼は言った。
「ゲームしない?」
そして。
面白いいたずらを思いついた子供のような、無邪気な笑顔を私に見せた。