風神,雷神を操る者
始まりは終わり
「英雄が帰ってきたぞー」
図太い男の声が辺りに響いた。
その声と同時にワァーという歓声と拍手が鳴り響く。
ここは魔法界のマクリという大きな街。
そこへ、2人の英雄が戦場から帰ってきた。
その者とは…
身体中に傷を負い、右腕を庇いながら歩いてくる少年が、風波 悠都(カザナミユウト)。
隣で少年に肩を貸しながら歩く少女、火仲 光莉(ホナカヒカリ)。
なぜ、この少年達が『英雄』と呼ばれるようになったかというと、少し時を遡る。