牙龍 私を助けた不良 上




パラソルが影を作るシートに座り海を眺めてると、暁がやって来た。ピンクの髪が目立っている。


今日は快晴。今は、風が微かに吹いている休日の昼前で、家族連れが多く見られる。


雲がないから、日差しが降り注いできて肌がジリジリ焼かれて痛い。日焼け止めは塗ったけど水着だから、余計に。


水着は花さんがチョイスしたもの。夏休み初日、プールに行きたいという彼女に連れ回されて、何故か私のも買っていた。


しかも、黒のビキニだし。海に来たから、仕方無く着たけどパーカーを着てるし、水着用のズボンをはいてる。露出してるのは、足と腕くらい。



「海、好きじゃない?」


「・・嫌いじゃない」



隣に来た暁は、飲み物を買ってくると言って、海の家の方へ歩いて行った。一人になったので、再び海に視線を向ける。




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