牙龍 私を助けた不良 上
海の方では、幹部三人がビーチバレーをしている。双子が参戦して、更に悲惨なことになっている。
木藤と私が近付くと、双子が駆け寄ってきた。楽しそうな表情をしていて、嫌な予感がしたので、サッと木藤の後ろに隠れた。
後ろに隠れる私の腕をガシッと掴むと、双子はぐいぐいと引っ張り出した。
木藤と繋いでいた手が離れる。それを何となく、寂しいと思ったと同時に、手を繋いでいたことに頬が赤くなった。
「顔赤いよ?」
「どうしたの?」
「べっ、別に何でもない」