牙龍 私を助けた不良 上
別に対したことじゃない、対したことじゃない、対したことじゃない!!!そういい聞かせて心を落ち着かせる。
すると─・・・ガシッ!!両手首を捕まれる。
What・・・?
「「行くよっ!!」」
捕まえたのは言わずと知れた、陸斗と海斗で。二人は、素早く私を引っ張るとコートの中に入れた。
「行きますよ〜」
何がなんだか分からないうちに、見事に爽やかな笑みを浮かべる志貴がボールを投げてきた。反射的に捕らえたものの痛い。
「あはは、すみません」
志貴・・・狩るっ!!
爽やかな笑みを浮かべる志貴に向かって思いっきりボールを振りかぶり、
「せりゃっ」
思いっきり投げてやった。しかし、素早く交わされて下っぱの一人に当たってしまった。