牙龍 私を助けた不良 上
銀髪さんが急にそう言った。私が気に入った?・・・何で?彼の言葉に、回りにいる皆も驚いている。
「龍騎が女相手に笑った!?」
「珍しいですね」
「龍騎、壊れてしもうたんか?」
何か、言いたい放題言ってる。銀髪さんは、きょとんとしている私の頭を撫でながら。
「俺は、木藤龍騎だ。これからよろしくな、凜華」
「木藤、よろしく・・・?」
「龍騎でいいぞ」
「りゅーき・・・?」
銀髪──龍騎は青い瞳を細めて、嬉しそうに笑って私の頭をなでる。