牙龍 私を助けた不良 上
先生は教卓の前に立って、プリントを提出するように言うと、黒板に何かを書き始めた。
だるいと言わんばかりにプリントを出す不良達(男)が、それを見て、
「「「よっしゃーー!!!」」」
「「「キターー!!!」」」
目に炎をギラつかせて、嬉しそうに雄叫び、
「「「キャーーッ!!」」」
煩くてしょうがない声を出した、女達。存在感なかったから気付かなかった。
つけたまんまのヘッドフォンのおかげで、金切り声はあんまり煩くなかったけど、不良である男達の雄叫びは煩い。
顔をしかめながら黒板を見ると、白いちょーくで『文化祭』と右端に書かれていた。
先生の横には、学級委員長の数少ない一般生徒らしき女の子が立っていた。