牙龍 私を助けた不良 上
まぁ、二日目の朝には驚いた。俺しか知らんことなんやけど。
朝な、龍騎と凜華ちゃんを起こしに行ったんやけどな、二人が同じベッドで寝とるんやもん。
衝撃やったなぁ。
しかも龍騎が、凜華ちゃんを抱き締めとるし。凜華ちゃんは、安心したように引っ付いとるし。
目玉飛び出るか思うた。
そんな事を思い出しながら、冷たい烏龍茶を飲む。少し、暑さが和らいだ気がする。
「そういえばさ〜」
「10月に文化祭あるよね〜」
ふいに陸斗と海斗がそう言った。二学期入ったら、文化祭の準備が始まる。
夏休みの補修中に意見決めて、先生達が予算とか決めるんやったな。去年は、喫茶店やったっけな。
「俺は出ないからな。龍騎は出るの?」
「さぁな」
「ふーん」
勇人はサボるらしい。去年、は猫耳つけて喫茶店の店員さんやったら女がようけ来からゆうて、屋上に避難した。
・・・まぁ、分からんでもないわ。双子はヤル気らしく、楽しそうに話している。