牙龍 私を助けた不良 上
大きくてちょっと骨ばった手は、不器用に撫でる。
・・・これ、好きかも。
木藤に頭を撫でられながらそう思う。安心するというか、守られてるって感じがする。
気持ちよくて目を閉じると、息を呑むような音がしたから目を開ける。
手がスッと離れて、木藤は片手で顔を押さえながらそっぽを向いていた。
どうしたのかと正面に回り込んで顔を見ると、空と対照的な頬の色。
・・・日焼けか?
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