牙龍 私を助けた不良 上
刹那、闇を刻み
「絶対にイヤーー!!!!」
「「「逃げないのーーっ!!!」」」
あっという間に10月に入ったと思えば、今度は文化祭が来た。何か、あっという間過ぎる。
そして、朝7時30分。私は、再び校内を走り回っていた。理由は、私のクラスでの役割についてだ。
どうやら私は、メイドと言うものをしなくてはならないらしい。
ヒラヒラ、フリフリ、スカート、エプロン、笑顔・・・絶対に無理無理。
最初は男装でホストやらせる気だったらしいけど、あの腹黒副総長がメイドやらせろとか言ったらしい。
逃げ出した私は、クラスの女達と双子が一緒に追い掛けられていた。多分、双子は面白がってるんだろうけど。
ミライを肩に乗せたまま、ひたすら走っていると曲がり角に差し掛かった時だった。