牙龍 私を助けた不良 上
しかも、勇人の姉らしい。雰囲気とか髪質とかが似ていたのは、それが理由だったのかと納得した。
だけど。
「凜華ちゃんの髪、綺麗だね〜」
「いや、別に・・・」
嬉しそうな顔で、髪の毛を弄ってくる。ツインテールだったのをほどいただけだから、今毛先が腰まである。
髪を降ろしているのは久し振りだ。寝るとき以外、だいだいくくってるから。
「染めたりしないの?」
「しない」
「えー!?凜華ちゃん、勿体無いよー!!」
「そうか?」
「うん。明るい色が似合いそうだよ」