牙龍 私を助けた不良 上
お化け屋敷は麻美さんのクラスの催しらしい。スタッフ役の人も、仮装してお化けになりきってる。
来客の小さい子供達は、ずいぶん怖かったのか、泣きながら親に抱っこされている。・・・うん、仕方ない。
まぁ暁は、
「よぉ出来とるなぁ」
目をきらきらさせて、一人で何やら感心中。意外に、ホラー好きだった。
そんなことを思っていると。
「あれ?」
「皆揃ってるね」
「陸斗、海斗」
「「やっほ〜♪」」
仲良く揃って行方不明者達が、目の前にやって来た。その手には、りんご飴や綿飴が握られていた。