牙龍 私を助けた不良 上
「「入りに来てたの?」」
「あ、うん、せや」
興味津々っといた感じのきらきらした二人分の目が、暁に向けられる。
彼がぎこちなく頷くと、双子は顔を見合わせて、
「「ペア決めて入ったら楽しそう!!」」
いつもながらにきっちり揃った、可愛らしい笑みに悪戯心を隠した、そんな発言をした。
木藤がやれやれと、面倒臭そうに溜め息をついたのが聞こえたのは、きっと幻聴じゃない。
* * * * *
「「ちょーつまんなーい」」
「俺も!!もう一回したい!!」
「諦めなさい、勇人」
「せやで」
「どれも同じだろ」
「・・・ふぁ」