牙龍 私を助けた不良 上
・・・要らなくなるのかな。
案内係の人に誘導されて暗がりに入りながら、殻とも言えるヘッドフォンに触れる。
銀色の鈍い光が、入り口の扉を閉められたことにより、更に鈍くなる。
小さく息を吐き出して、ヘッドフォンを外すと、暗い通路を歩き始めた。
中は外装と同じくらいの装飾がされており、それに加えて、落武者・井戸といったものもあった。
・・・うわ、こんにゃく引っ付いた。
竿にぶら下がっていたこんにゃくらしき物体が、頬にへにゃりとくっついて鳥肌がたった。