牙龍 私を助けた不良 上



確かに勇人の目線の先には、昨日会った凜華がお決まりのように銀のヘッドフォンを付け、猫のように歩いていた。


気まぐれそうなその姿は、退屈そうな猫そのもののようだった。



「何処行くんだ・・・?」



柵に寄り掛かり眠っていたはずの龍騎が、いつの間にか立ち上がり凜華を見てそう言った。



「もしや、体育館裏に行くのでは?歩いていく方向からして、体育館裏の人だかりのようですが」


「「それ呼び出されたってこと?」」





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